2019年1月10日からアニメ放送が開始された約束のネバーランド。
2020年には映画化、2021年からは第二期アニメも始まりました!
そこで本日は、週刊少年ジャンプで連載されていた「約束のネバーランド」の内容に触れていきます。
一応、ネタバレについては十分配慮をしているつもりではありますが
というかたは、ご注意下さい。
※本記事は単行本9巻までの情報を基に執筆しています。
約束のネバーランドに登場する発信器って壊せるの?
本日の作品とテーマについて、簡単におさらいします。
- 「約束のネバーランド」に出てくる少年達(12歳未満)は、発信器が取り付けられている。
- 少年達は暮らしてる施設から脱走を試みている。
- 脱走に際して、自分たちに取り付けられた発信器を壊す必要がある。
- 少年の一人がおもちゃなどの「ガラクタ」から発信器の解除機を製造。
- いったいどんな解除機なの?
これについて掘り下げていきます。
2019年1月からアニメ放送も始まった約束のネバーランドは、すでにアマゾンプライムでもみることができます。
単行本の巻数もまだ少ない方なので、もし
と言う方は、今から追いかけてみてください。
作品を一通り読み終えた私はいざ、約束のネバーランドで出てくる発信器をどのようにしたら壊せるのかについて、考えることにしました。
約ネバに登場する発信器を考察してみた
まず、発信器を壊すためには
ということで、作中の描写や時代背景・設定等について、単行本9巻まででわかっている内容全てを拾い集めて考えました。
私なりの結論を言えば、彼らに取り付けられている発信器は
- 形状はマイクロチップと同型
- しかしマイクロチップでは位置情報はわからないので、どちらかというとIMESかBLEを利用した発信器(送信機)
こんなタイプじゃないか、と推察します。
発信器の考察に至った詳しい経緯
少々専門用語が出てきたり、ネタバレを含みますので、興味がある方だけ+をクリックして読んでみてください。
- 発信器の仮説と考察 ※ネタバレ要素あり。
- まずは、IMESとBLEが謎だと思うので、簡単に説明しますね。
IMESやBLEというのは、位置情報把握(測位方式)の手段の一つです。
「位置情報を把握する。」と言うと、すぐに思い浮かぶのはGPSじゃありませんか?作中でレイはこう言っています。
人間の科学技術の常識から考えれば恐らく電波を使った発信器。
人工衛星のイラスト付きで、そう話しています。
そうなんです。そこを疑う余地はありません。
しかし、こうも言っています。
2015年当時じゃ多分フィクションの代物。
これについては、ノーマンも納得しています。
◯◯独自の技術の可能性も、むしろその方が…。
※〇〇は敵の名称が入るため伏せています。
初めは(私たちみたいに)GPSを利用した発信器なのでは…と考えた印象の主人公たちでしたが
- バッテリー寿命問題
- 大きさ問題
これらが立ちふさがった。
ここから発信器の件はレイに任せっきりになっていきます。詳しいメカニズムに触れることは無くなったよね。そして、ここからが私の考察です。
私もやはりGPSでは限界があると考えます。
作中の描写から、発信器を頼って建物の中でも正確な位置情報が把握できていることがわかります。
GPSは宇宙にある衛星が位置情報の発信者(物)となりますから、GPSを利用した位置情報で人を把握する場合では、建物の中や高さ(階)の把握ができません。
ポイントは室内利用も可で、精度も高めであるということ。
さらに
- 小型
- 省電力
これに
- 電波を使った通信機
- 2015年までの技術で存在している代物
ということも加味すると、IMES(インドア・メッセージング・システム)か、BLE(ブルートゥース・ロー・エナジー)のどちらかじゃないかと思います。
IMESとBLEはともに2015年までの技術で、1cm×1cm程度の大きさ以下で運用できています。
しかも省電力なんです。その中でも特に、私としてはBLEの方が可能性としては大きいかなと思っています。
理由は電力量もさることながら、BLEデバイスは基本的にスリープモードで運用され、イベントが発生すると(スイッチが入ると)通信可能になる点です。
ここがポイントです。基本OFFで、タイミングでONになる。
読者の方ならピンときましたね。
そうです、コンパクトの開閉がスイッチなんじゃないかと。
しかし問題点もあります。
BLEは基本的にGPSとシームレスには繋がりません。
規格が違うらしいので。それの何が問題なの?BLEを利用して外の位置情報までは補うことができません。
正確な位置情報には、GPSやIMESで使っている電波が必要です。館内と外でシームレスに切り替わるような端末かなぁと考えていましたが、ちょっと難しいみたいですね。
いずれにせよ電波に違いはないので、小難しいことはキライという人は
GPSで使っている電波とは違う電波を使って、位置情報を把握しているんだな。
でもそれだけだとちょっと難しいんだな。これだけで十分です。
あとマイクロチップについて、補足しておきます。
最初にネタ振りしたまんまでしたから。小さい端末(媒体)といえば、マイクロチップがあります。
主に個体識別情報の入ったチップのことです。
最近だと人間の手のひらに入れたり、端末操作やセキュリティの管理をしていたり…っていう事例もあるそう。
マイクロチップは電源を必要としないし、体の組織に馴染む素材で作られているので体内に埋め込む端末としてもっとも適しています。
だからこそ、約ネバで埋め込まれた発信器もマイクロチップみたいなものかな〜と思いました。でも既述の通り、マイクロチップ内に入っているのはあくまで情報のみで、通信機能が無いため位置情報の把握ができないです。
通信機能を付随させようとすると大きくなっちゃいますし、電源も必要ですから。
何より不都合なのが、マイクロチップに入っているデータを読み取るためには、非接触型の専用端末を用いて近づいて読み取らなくてはならないことです。
そんなシーンは無いですからね。約束のネバーランドに登場する発信器は、大きさから推察するとマイクロチップみたいな形状だとは思いますが、マイクロチップとは似て非なるものじゃないかな、ってのが私の考察です。
約ネバに登場する解除機はどんな仕組みなのか?
さぁ、発信器の仕組みはわかりました。
問題は、それをどうやって解除するか。
作中では「無効にできる。」と言っていますね。
これも先に結論を言うと「なんだ、そんなことか。」と言われそうですが、おそらく発信器の電源を切っただけ。
またはそれに付随する行為だと思うんです。
解除方法の詳しい考察
これも詳しく知りたい人だけ、下記を参照してください。
- 解除機の仮説と考察 ※ネタバレ要素あり
- まず(復習ですが)、発信器は電波で位置情報を把握(測位)している。
これは揺るがない事実とします。
超音波や思念波みたいなものじゃない、ってことです。同じくレーダーや受信機が出てくるドラゴンボールとは、そこが大きく違うわけです。
人間にも扱える電波を使った発信器だからこそ
- (旧式とはいえ)様々なガラクタを集めて、部品を調達できた
- 論理的な考えに基づいて設計できた
- (再現可能か別にしても)解除機を作ることができた
こんなことがいえます。
そして、核心に迫ります。現実問題として、発信器を壊す(無効にする)なんて3種類くらいしかありません。
- 物理的に壊す
- 電波障害を起こさせてジャミングする
- スイッチを切る
この3つしかないんですよ。
一番手取り早いのが、物理的に壊すこと(機能させなくすること)。
だからこそシスターは「〇〇を切り落とすしかない。」と発言していたり、主人公らが〇〇に傷を負っているわけです。
※〇〇はある部分が入りますが、重大なネタバレになりうるので伏せています。(以下、同義)取り出すのは壊すのと一緒です。だけどこれは、解除機の使用目的と違う。レイは現実的な解除方法を探しているからね。
解除機を使って、超高電圧か目に見えないようなレーザーや電波の類を用いて、〇〇にある発信器を、物理的に消滅させた可能性は(ほぼ)無いと言っていいハズです。
次に考えられるのが、電波障害。
干渉や電波妨害っていってもいいかもしれません。
ジャミングといえばわかりやすいですか?ジャミングとはレーダー波(電波)と同じ、周波数の強いノイズ電波を放射して、撹乱させる(捕捉させない)方法のこと。ジャミングも発信器の解除として有効とは思いますが、これもきっと約ネバでは違う。
なんでそう言い切れるの?ジャミングがアクティブ方式(邪魔な電波を出して受信機で正常にキャッチさせなくする方法)にしろ、パッシブ方式(通称デコイ、偽物を本物の発信器と誤認させる方法)にしろ、おもちゃの部品をつなぎ合わせて作れるような代物じゃない。
電気回路をいじくるための、はんだごてやはんだもなさそうですからね。
そもそも、解除機を電波障害やジャミング用途で利用するつもりなら、イラストでレイが説明しているみたいにわざわざ左耳の近くで起動させる必要はないんです。
ボタンをポチッと押して、どっかに放っておけばいいんですから。
でもさ、イモビカッター(イモビライザーを無効化させる装置)の応用みたいに、発信器の電波を無効化する方法だってあるんじゃない?それなら、発信器側(車でいうキー)ではなくて、受信機側(車でいう搭載されたコンピュータ部分、作中ならコンパクト)に解除機で細工をするってことになりそうなので、その可能性も低いかと。そもそも、そんな高度な技術が必要なアイテムをおもちゃの寄せ集めで(部品取りで)できないと思うんですよ。
全力全開ファンタジーを発揮しないならね。
ドラえもんのひみつ道具みたいな。ってことで。
現実的に一番可能性が高い(それでも随分と非現実的かもしれませんが…。)のは消去法によって
発信器の電源を切るってことなんじゃないかな、という結論に至ったわけです。
具体的な解除方法は?
発信器の電源を切ると言っても、考えられる方法はいくつかあります。
私の頭で思いつく方法(可能性)は2つ。
- 発信器の電源供給部分か電波発生部分それぞれに(内部回路で)スイッチが存在し、どちらかのスイッチまたはその両方のスイッチを外部からOFFにする。
- (多分電源供給の方が濃厚)解除機が受信機の代わりをして、強制的に発信器をONの状態にする。
このどちらかかと。
1つ目の可能性である、スイッチをOFFにして電源を切るっていうのは(可能かどうかはおいといて)イメージしやすいと思います。
でも2つ目の可能性である、強制的にONにすることでなぜ無効化になるのかは、わかりにくいですよね?
身近なブルートゥース機器をイメージしてください。
イヤホンでもスピーカーでもなんでもOKです。
基本的にブルートゥースは、1つの端末で使ってたら他では使えませんよね?
これを利用すれば、先に発信器と解除機をペアリングをしてしまって、探査機(ママが持っているコンパクトなど)との接続を断つ方法です。
ちなみに〇〇の近くで解除機を起動させる理由は、(恐らく)手に入れたガラクタの電波範囲が数cmから数十cmなのかなぁと。
強制ペアリングじゃなくて、シンプルに発信器のスイッチをOFFにするために作られた解除機の場合、こんな疑問を抱く人もいるかもしれませんね。
って疑問。
これについては、少し踏み込んで言うと
ご存知かわかりませんが、ARMSの強制共振と同じ考えですね。
[itemlink post_id=”1049″]
いずれにせよ。
解除機にはプラグ(端子?)らしきものがあるので、放電はさせるんでしょう。(それに伴う電磁波を利用する感じ?)
あ、そうそう。
割と重要なパーツとして描かれているおもちゃで、ポラロイドカメラがあります。
実は、ポラロイドカメラが欲しかった理由は明確にあると思っています。
ポラロイドカメラに内蔵されている、電解コンデンサー。
これが欲しかったんじゃ無いですかね、レイは。
電解コンデンサーとは、平たく言えば充電器みたいなものです。
電圧を溜め込んで高電圧にしたかったんでしょう。
もちろん脱走を実行する前に記念(写真)を残したかっただろうし、(本当は)自分で現像するタイプのカメラ(フィルムタイプ)を欲しがっていた様子もあるので、フラッシュ内蔵のインスタントカメラならよりベターだったかもしれませんが。
キャンディーのケースが流用されているところをみると、解除機の電源供給は、単三電池か単四電池かボタン電池くらいかなって思うので、電池を手に入れる目的としても、ポラロイドカメラは好都合ですね。
…っと。
ここまで調べてみると、さまざまな疑問点(矛盾点?)が私の中でふつふつと湧き上がってきました。
約束のネバーランドの疑問点について
これより発信器と解除機の考察を導くにあたって、新たなる疑問として出てきてしまったものを紹介します。
約ネバの別ルートエンディングにも繋がるかもです(笑)。
発信器は、壊れても通知がいかない可能性があった?
ママが目視(&触診)で発信器を確認している様子があることから(2巻)、壊れていても通知はいかない仕様だった可能性があります。
だって、壊れたり機能しなくなると通知が入るなら、わざわざ直接確認する必要ないですからね。
ママのパフォーマンスの可能性もあるかもしれませんけど、いっそのこと物理的に壊してみるというのも、一つの手だったかもしれません。
ちなみに公式のTwitterを見ると、どうやら通知等で不具合が出ても良いようにママは発信器のスペアを常に持ち合わせているようです。
【連載100回記念!約ネバ質問箱回答編No.4】
「#約ネバ質問箱」に寄せられた質問への回答を掲載!
※本日の質問と回答は、コミックス3巻までの内容を含みます。#約ネバ質問箱回答編#約束のネバーランド pic.twitter.com/aOZ7ye0wNf— 『約束のネバーランド』公式 (@yakuneba_staff) 2018年8月30日
さすがはママ。恐るべし。
解除機を使うと、静電気くらいの痛みは感じるかもしれない
どのくらいの電圧になっているかは想像するしかありませんが、ストロボの発光には数千Vの電圧が必要だと言われています。
以前ピカチュウの記事で書きましたが、空気中の放電はおよそ1cm=1万ボルトと言われています。
どのくらいの電圧になっているかわかりませんが、ひょっとするとビリビリするドッキリのおもちゃみたいに、押す際にそれなりの覚悟は必要だったかもしれませんね。
解除機が1回しか使えない方が、不自然
元も子もない考え方なんですが…。
と考えてしまいます。
だからノーマンとのお別れシーン(のドタバタ劇)で、ノーマンが「危なかった。」と言ったけど、実はそうでもなかったかもしれません。
あと解除機が複数回使える論の論拠としては、主人公達以外の発信器は(おそらく解除機を使って)解除されている風ですよね?
描写はないけど。
もし解除機が1度しか使えないとすると、みんなの〇〇を限りなく寄せ集めて、ぎゅうぎゅうの状態でポチッとしなくてはいけないですよね?
約束のネバーランドに出てくる発信器と解除機について|まとめ
約束のネバーランドに出てくる発信器はなんとか解除できそうな気がしなくも無いですが、寄せ集めの部品では正直難しいイメージがあります。
Bluetooth技術とGPSの応用でできた発信器と、それを強制OFF・または強制使用する状態にするのは、なかなかハードルが高そうですから。
まぁそこは私みたいな凡人と違い、エマ・ノーマン・レイのように天才少年たちだからこそ可能に出来ることもあるのでしょう。
2019年1月10日からアニメ放送が開始された約束のネバーランド。
2020年には映画化、2021年からは第二期アニメも始まりました!
個人的には、デスノート以来のダークサスペンス作品&頭脳心理戦の漫画として、すごい面白いです。
この記事が約ネバを楽しむためのキッカケになれば幸いです。