健康に気を使う上では、普段の食生活で足りない栄養素を健康補助食品で補うことも選択肢として上がります。健康補助食品には錠剤である場合やゼリーの場合等のいろいろな形態があります。それらの栄養食品の中でも肝油ドロップは昔から存在するポピュラーなものの一つです。しかしながら肝油ドロップは容量を間違えると健康を損なう可能性がある怖い健康補助食品であるとも言われているようです。本記事では肝油ドロップの概要やその怖さ、肝油ドロップに関するエピソードなどについて紹介します。
肝油ドロップとは？
そもそも肝油ドロップとはどういった健康補助食品なのかを紹介します。肝油ドロップはビタミンAとビタミンDを摂取しやすくするために、ゼリー状のドロップ形状に加工した健康補助食品です。なぜ肝油という名前が使われているかについては、もともとタラなどの魚類の肝臓から得られる成分からビタミンを取り出していたことが背景にあります。肝油ドロップの形状は外側が糖衣で中がゼリー状となっており、食べやすいフレーバーも相まって子供から高齢者まで摂取しやすい工夫がなされています。
肝油ドロップに含まれる主な栄養素
肝油ドロップには、主に目や骨の健康に関係するビタミンAやビタミンCを含んでおり、目の感想感の軽減や、骨の発育不良、くる病の予防といった部分に関係があります。肝油ドロップの中で最も一般的なカワイ肝油ドロップの場合、成人では一日一回2粒の容量を守る必要があります。一日当たりの摂取量については商品ごとの表示や注意事項を守る必要があります。
肝油ドロップの食べ過ぎについて
手軽に日常生活で不足しがちなビタミンなどの栄養素を補給することできる肝油ドロップですが、摂取する容量を守らないと健康に支障を与えてしまう怖い側面があります。その大きな要因の一つには、肝油ドロップに多く含まれるビタミンＡやビタミンＤが脂溶性であるという特徴があるからです。この特徴はビタミンの中毒症状にも繋がる怖い性質だともいえます。
脂溶性ビタミンの取りすぎが怖いと言われる理由
肝油ドロップに含まれている脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすいという特徴を有しています。そのためビタミンＣなどの水溶性のビタミンとは異なり過剰摂取した場合に排泄されないことから中毒症状を起こしてしまう可能性があります。そのため肝油ドロップを適切に健康目的で摂取する場合には、適切な容量用法を遵守することが求められます。また、肝油ドロップの摂取量を守ったとしても他のサプリメントとの組み合わせによって過剰摂取となってしまうこともあるため注意が必要です。
肝油ドロップの取りすぎの事例
肝油ドロップは食べすぎの程度によって中毒症状が異なります。例えばお菓子感覚で一時的に食べ過ぎた場合には、頭痛や吐き気などの症状が現れる場合があります。特に肝油ドロップは小児が食べやすいように味付けされているため、子供が目を離したすきに大量に食べてしまうといったケースには十分注意する必要があります。
慢性的に取りすぎてしまった際の怖いケース
肝油ドロップに含まれているビタミンAやビタミンDは脂溶性という特徴から体内からなかなか排出されにくく、食べすぎの状態が継続すると慢性的な過剰摂取の状態になってしまいます。その場合には頭痛や吐き気に加えて皮膚の乾燥や脱毛、多尿や腹痛といった症状も併発すると言われています。特に肝油ドロップ以外の複数のサプリメントを摂取している場合には、気づかないうちに脂溶性ビタミンの過剰摂取となっている場合もあるため、摂取する容量はしっかりと確認することが求められます。
肝油ドロップの歴史的背景
肝油については、昔からビタミンを豊富に含む食材として知られていました。肝油ドロップといえば「カワイ肝油ドロップ」が一番有名ではありますが、この肝油ドロップは昭和期の小学生などの健康や栄養補助のため製造販売され、戦後の栄養不足の際には多くの幼稚園や小学校の間で配られた馴染みの深い存在だとえいます。かつての肝油は魚臭くて子供が嫌がりやすかったのですが、肝油ドロップではそういった問題点が解決されています。
肝油ドロップのエピソード
高齢者に食料事情の厳しい時代のことを聞くと、肝油ドロップのことが思い出して語ってくれることも多くあります。それだけ肝油ドロップは身近な栄養補助職品として市民の生活になじんでいたともいえるでしょう。また肝油ドロップがおいしくて親に隠れてこっそりとたくさん食べてしまったという、子供特有の過剰摂取のエピソードも良く聞かれることがあります。
肝油ドロップで補える栄養素
戦後の昭和とは異なり、現代では栄養素が不足するという事態を見かけることは少なくなりました。肝油ドロップは現代ではその役割は少ないのではないかと考えがちではありますが、実は日本人においてビタミンDが常に不足している状況が続いています。一方でビタミンＡに関してはビタミンDほど不足している事例は少ないですが、世界的にみるとビタミンＡが不足している小児は多く存在しているといえ、肝油ドロップもまだまだ活躍する場面は多いと言えます。
肝油ドロップでビタミンDを補う上で必要な知識
現代においてビタミンDは不足しがちな栄養素である点から、肝油ドロップはその栄養補給として重要な役割を担える可能性があります。過剰摂取してしまうと中毒症状を発生させてしまう怖い点がありますが、うまく利用することで比較的簡単に栄養素を取得することができます。ビタミンDは特に太陽の光に当たる機会が少ないオフィスワーカーで不足しがちな栄養素なので、肝油ドロップとの相性は良いといえるでしょう。
まとめ
現在では肝油ドロップは薬局向け第2医薬品（肝油ドロップＳなど）のものと、栄養機能食品（カルシウム肝油ドロップ、ビタミンＣ肝油ドロップなど）といった複数のシリーズに展開されています。これらのラインナップは配合成分、つけられているフレーバーが異なるため、自身の目的に合わせて選択することが求められます。肝油ドロップは容量さえ守れば簡単にビタミンを補給できる有益な健康補助食品であり、ビタミンDが不足しがちな現代だからこそ摂取する必要があるのかもしれません。
