学生時代の青春と言えば、部活動を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。特にスポーツを通して経験する様々な葛藤や仲間たちとの絆は、その時にしか得られない素敵な財産となります。今回は、眩しいくらいに輝いている青春スポーツ映画を4つピックアップします。
風が強く吹いている(2009年)
あらすじ
ある事件をきっかけに走ることから距離を置いている長距離ランナーのカケルと、膝の故障でランナーの道から遠ざかってしまったハイジ。大学の陸上競技部部長のハイジは、強引にカケルをスカウトし、大学の寮の個性的なメンバーと一緒に夢の箱根駅伝出場に向けて懸命に奮闘する青春ストーリー。
みどころ
直木賞作家・三浦しおんの同名小説を映画化したこの作品は、陸上を題材にした物語の中でも頭一つとびぬけた熱さを秘めており、アニメ化もされ多くの人の心を掴んでいます。二人の天才ランナーを軸に、挫折を経験している寄せ集めの個性的な仲間たちが一つの目標に向かって支え合う姿に胸が熱くなります。速く走ることではなく、タスキをつなぐことにこそ意味がある駅伝の素晴らしさに涙がこみ上げます。
ピンポン(2002年)
あらすじ
卓球を愛してやまない天真爛漫なペコと、幼馴染で彼に憧れながらも感情を表に出さないクールなスマイル。二人は同じ高校の卓球部に所属するが、インターハイ予選の試合で明暗が分かれ、ペコは堕落しスマイルは顧問と一緒に鍛錬に励む。それぞれの方法でひたむきに卓球と向き合い、ライバルたちと対戦し成長する。
みどころ
松本大洋の同名漫画を、宮藤官九郎の脚本でポップさを加えた親しみやすい作品です。少し地味な印象を受ける卓球という競技がアクロバティックに表現されていて、試合シーンは画面にくぎ付け!窪塚洋介や中村獅童などクセの強いキャストの配役が絶妙に素晴らしく、スッと馴染む心地よさがあります。どうぞ泣いてくださいという押しつけがましさはなく、競技者の孤独や挫折、ひたむきさがじんわりと心に響く快作です。
チア・ダン(2017年)
あらすじ
福井県の高校に入学したひかりは、思いを寄せるサッカー部の男子を応援したいという軽い気持ちでチアリーダー部に入部する。しかし、思った以上に熱いコーチと厳しい練習に心が折れそうになりながらもチームメイトに支えられながら懸命に練習に励み、本場のアメリカで開催されるチアダンス大会の舞台に立つため奮闘する。
みどころ
2009年に福井県立福井商業高校のチアリーダー部が本場アメリカで開催されるチアダンス大会で優勝するという快挙を成し遂げた実話を映画化した作品で、ドラマ化もされ多くに人の心を掴む人気作です。主演の広瀬すずをはじめ、部員を演じる若手女優たちが実際のチアリーダー部さながらの努力を積み重ねたのだろうと感じる素晴らしい演技に拍手を送りたくなります。華やかな笑顔の裏に隠された血のにじむような努力と葛藤。溢れんばかりのエネルギーが眩しくてたまらなくなる作品です。
アルプススタンドのはしの方(2020年)
あらすじ
高校野球の最高峰・甲子園に出場するも第一回戦で強豪校と当たってしまった地方の高校。懸命に応援する周囲との温度差を感じながら、応援席の端で演劇部員の女子2人と元野球部員の男子生徒は、エースの園田の話題を中心にした他愛もない会話に花を咲かせる。そこへ成績優秀な帰宅部女子が加わり、応援席の花形・吹奏楽部の容姿端麗な女子が絡むことでそれぞれの秘めた想いが次第に膨れ上がり、展開される試合さながらの熱い思いをぶちまけていく。
みどころ
全国高等学校演劇大会で優秀賞に輝いた戯曲が原作の、甲子園球場応援席(アルプススタンド)のすみっこで繰り広げられる青春群像劇です。選手たちがプレイするグラウンドの描写は一切出てきませんが、応援席の様子や登場人物の表情、何気ない会話で試合の臨場感が感じられる素晴らしさは見事です!ひたむきに努力する青春とはひと味違いますが、一つのスポーツの応援を通して静かに芽生える友情や、それぞれの青春の形にほっこりとした気持ちにさせられる良作です。
まとめ
今回はひたむきに努力する姿が魅力的な王道ものから、見る側からの視点を軸にしたものまで、スポーツにまつわる青春映画4作品を紹介しました。
気になる作品はありましたか?スポーツを通して得られる爽快感や感動は、多くの人に勇気を与えてくれる素晴らしさがあります。青春を感じられるスポーツ映画を観て、春からの新生活を爽やかに迎えましょう!