「うさぎの島」として人気の大久野島。しかし最近SNSでは、「大久野島にうさぎがいない」「以前より減っている」という投稿が増えています。本当にうさぎはいなくなってしまったのでしょうか。さらに「行ってはいけない」という少し不穏なワードもあります。この記事では噂の背景や現在の状況をわかりやすく解説します。
大久野島とは?うさぎの島として知られる理由
大久野島は、広島県竹原市に位置する小さな離島です。瀬戸内海に浮かぶ穏やかな自然に囲まれた島には、500~1,000羽ほどのうさぎが自由に生活しており、観光客は間近で触れ合うことができます。港に降り立つと、周辺や遊歩道でくつろぐうさぎの姿がすぐ目に入り、その可愛らしさが訪れる人を癒しています。
大久野島が「うさぎの島」と呼ばれるようになった背景
大久野島は、今や国内外から多くの観光客が訪れる人気スポットです。この島でうさぎが増えたのは、かつて島が管理地として、人の出入りが少なかったことが大きく関係しています。戦後しばらくは立ち入りが制限されていたため、野生化したうさぎが島の環境下で繁殖し、現在のように多くの個体が暮らすようになりました。とくにここ十数年は、SNSで拡散された写真や動画の影響で「うさぎの楽園」として一気に話題となり、一大観光地として注目されるようになりました。
かつての生息数と観光人気の高まり
大久野島では、700羽以上が確認された時期があるほど、うさぎが多いのが特徴です。港周辺やキャンプ場近くには、常に多くのうさぎが集まり、餌をねだる姿が「かわいすぎる」と評判を呼びました。しかし、この急激な人気上昇が、後述する「うさぎがいない」という噂につながる一因にもなっています。
大久野島にうさぎがいないって本当?噂の真相
「大久野島にうさぎがいない」といわれる噂について詳しくみていきます。
「うさぎが減った」と言われる理由
近年、「大久野島にうさぎがいない」「以前より見かける数が減った」という声が増えています。
この背景には、複数の要因が重なっています。
- 観光客の急増による餌の偏り
- 不適切な食べ物の持ち込みで、健康を害するうさぎが増えた
- 気温上昇や寒波による環境変化
- 島の整備や人の往来増加による、生活環境の変化
とくに観光地化が進んだことでうさぎたちの生活バランスが崩れ、一部のエリアで数が減少したと考えられています。
実際の生息状況は?最近のデータや現地の声
うさぎが「全然いない」というわけではありません。しかし、かつてのように島全体に大量のうさぎがいるという状態ではなく、現在は地域差が大きくなっています。
島の北部では比較的多く見られる一方、港周辺ではほとんど見かけない日もあるようです。現地のスタッフや観光客の声によると、「以前より数は減ったように感じる」「季節や時間帯で姿を見せる数が大きく変わる」といった意見が多く聞かれます。タイミングによって見え方に差が生じているのが実情です。
季節や時間帯によって「いないように見える」ケースも
うさぎは夕方や早朝など涼しい時間帯に活発に動きます。一方、昼間は休んでいることが多く、とくに夏は暑さを避けて日陰に隠れがちです。冬は体力を温存するため動きが鈍くなり、姿が見えにくくなります。こうした生態的な特徴も「うさぎがいない」と誤解される理由となっています。
大久野島が“行ってはいけない”と言われる理由
大久野島について検索すると「行ってはいけない」という言葉が出てきますが、その背景には複数の要因があります。
① 冬や夏はうさぎが姿を見せにくい時期がある
気温の影響で、真夏や真冬はうさぎは巣穴にこもりがちになります。このタイミングで訪れると「全然いない」と感じてしまい、ネット上で「行くべきではない季節」といった書き込みにつながることがあります。
② 観光マナー悪化により環境が悪化しているという指摘
大久野島は観光客の増加とともに、一部のマナー違反が問題視されています。
- パンや加工品など不適切な餌を与える
- 追いかけまわす。抱きあげるなどストレスを与える行為
- ごみの放置
これらの行為はうさぎの健康だけでなく、島の環境を壊す原因になっています。こうした状況から「観光地化により、うさぎが暮らしにくくなっている」と指摘され、「行ってはいけない」という声につながっています。
③ 島の歴史的背景に関する“行ってはいけない”説
大久野島は、戦時中に毒ガス製造工場が置かれていた歴史を持ち、「地図から消された島」とも呼ばれた過去があります。史料館では当時の資料が公開されていますが、この事実を知ると「軽い気持ちで行くべき場所ではない」と感じる人もおり、それが「行ってはいけない」という言い回しの背景になっています。
うさぎに会いやすくするためのコツ
大久野島でうさぎに会いたいなら、早朝や夕方の涼しい時間帯が最適です。とくに朝は餌を探すため活発に動きます。夏場は日陰や人の少ない場所を丁寧に探すと、出会える可能性が高まります。また、島の北側やキャンプ場付近は、比較的うさぎが多い傾向があるため、広範囲を散策するのがおすすめです。餌をあげる際はキャベツやニンジンなど安全なものに限定し、ごみは必ず持ち帰りましょう。
大久野島を訪れる際の注意点
大久野島へはフェリーで向かい、島内は自転車や徒歩で移動します。うさぎが飛び出すこともあるため、スピードを出しすぎないよう注意が必要です。またうさぎを追いかけたり、抱き上げたりする行為は禁止されており、うさぎにストレスを与えない行動が求められます。島の環境保護のため、指定された場所以外での餌やりは避け、持ち込んだものは必ず持ち帰りましょう。
まとめ
「大久野島にうさぎがいない」という噂は、季節や時間帯、環境の変化によって姿が見えにくくなることが主な理由です。完全にいなくなったわけではありませんが、観光地化による影響や環境変化で、以前より数が減ったと感じる状況は確かにあります。訪れる際は、うさぎに負担をかけない行動を徹底し、島の歴史と自然に敬意を払いながら楽しむことが大切です。適切な時間帯や季節を選べば、今も大久野島で愛らしいうさぎたちとに出会うことができます。








