ウィンチェスターハウスとは?現在は?呪われた間取り図や経緯を解説

ウィンチェスターハウスとは?現在は?呪われた間取り図や経緯を解説

アメリカ・カリフォルニア州にあるウィンチェスターハウスは、迷路のような構造と「呪われた屋敷」として知られる観光名所です。

本記事では、その奇妙な間取りの由来や建築の経緯、現在の姿をわかりやすく解説します。

ウィンチェスターハウスとは

ウィンチェスターハウスは、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼにある巨大な邸宅で、銃器メーカーウィンチェスター家の未亡人サラ・ウィンチェスターが建設しました。迷路のような間取りと奇妙な構造で、世界的に有名な観光名所です。

サラ・ウィンチェスターとは誰か

サラ・ウィンチェスターは、ウィンチェスター銃の創業者の未亡人で、夫と娘を相次いで亡くした悲劇の人物です。彼女は亡き家族を悼む一方、霊媒師から「ウィンチェスター銃で命を奪われた人々の霊に取り憑かれている」と告げられます。

この恐怖心と信仰心が、彼女の終わりなき建築活動の原動力となり、呪われた屋敷の伝説が生まれるきっかけとなりました。

屋敷建設の背景と歴史

屋敷の建設は1884年に始まり、サラは38年間にわたって昼夜を問わず増改築を続けました。当初は住居として計画されましたが、霊を鎮めることが目的の増改築により、計画性はほとんど無視されました。

その結果、階段が天井で行き止まりになったり、廊下が迷路のように入り組むなど、他に類を見ない奇妙な屋敷が完成したのです。

規模や特徴、迷宮のような構造

屋敷の総部屋数は160を超え、階段や通路は不規則で複雑に入り組んでいます。窓の位置や扉の向きも不自然で、壁に通じない扉や行き止まりの階段が随所にあるだけでなく、隠し部屋や秘密の通路も多数存在し、訪れる人はまるで迷路の中に迷い込んだような体験をするでしょう。

この奇妙な構造は、霊を迷わせる目的で意図的に作られたと伝えられています。

現在のウィンチェスターハウス

現在、ウィンチェスターハウスは観光名所として一般公開されています。屋敷内部はガイドツアーで見学可能で、歴史的背景やサラ・ウィンチェスターの生涯、奇妙な間取りの解説も行われ、多くの観光客や心霊スポット愛好者を魅了しています。

一般公開される観光名所

ウィンチェスターハウスは現在「Winchester Mystery House, LLC」によって管理・運営されています。屋敷の多くの部屋や通路が観光客向けに開放され、歴史的建築物としての価値を保ちながら、ガイド付きツアーで屋敷の成り立ちやサラの人生、伝説的エピソードが紹介されているのです。

さらに、建物の保存活動も積極的に行われ、訪れる人々が安全に見学できる環境も整えられています。

ツアー内容と見どころ

屋敷内の見学ツアーでは、迷路のような廊下、行き止まりの階段、壁に通じない部屋などの不思議な間取りを体験できます。また、隠し部屋や秘密の通路、奇妙な装飾も見どころです。

ツアーガイドがサラの生涯や増改築の経緯、霊媒師の助言とその影響を解説し、歴史と伝説の両方を楽しむことができます。特別イベントや期間限定ツアーも実施され、訪れるたびに異なる魅力を味わえるのも特徴です。

心霊スポットとしての評価

屋敷はその奇妙な間取りや増改築の歴史から、心霊スポットとしても知られています。多くの来訪者が霊的な体験談や不可解な現象を報告しており、オカルト愛好家からも注目されているようです。

一方で、建築史的・観光名所としても評価も高く、呪われた伝説と歴史的価値が融合した独特の魅力を放っています。映画やドキュメンタリーの題材として取り上げられることも多く、その知名度は世界的に広がっているのです。

ウィンチェスターハウスの呪われた間取りや経緯を調査!

ウィンチェスターハウスの最大の特徴は、迷路のような間取りと奇妙な構造です。ここでは、呪われた間取りや経緯について調査しました。

行き止まりの階段と壁に通じない扉

屋敷の階段は、途中で天井に突き当たり行き止まりになるものが多く、上がっても別の部屋や廊下に通じません。また、扉の中には壁にぶつかるだけのものや、階段を降りると床下に落ちる危険なものまであります。

これらは、霊を迷わせる目的で意図的に設計されたと伝えられており、普通の住居としての利便性は一切考慮されていません。訪れた人々はこの不可解な構造に強い恐怖を覚えるのです。

部屋数の増加と迷路のような配置

38年間にわたる増改築により、屋敷の部屋数は160以上に膨れ上がりました。寝室、客間、台所、バスルームが複雑に入り組み、廊下や階段は互いに矛盾する方向へと接続されています。

窓の配置も不自然で、外観からは理解できない構造です。この不規則な配置は、霊を迷わせるための設計思想が建築全体に反映された結果と言われています。つまり、屋敷全体が巨大な迷宮のような存在となり、人々の想像をかき立てているのです。

隠し部屋と秘密の通路

屋敷内には、設計図に記されていない隠し部屋や秘密の通路が多数存在します。家具や生活用品がそのまま残された部屋もあり、時が止まったかのような不気味さを醸し出しているそうです。

サラは霊を鎮めるために自ら工事を指示し、恐怖心や信仰に基づく設計が複雑に積み重なった結果、屋敷全体が迷宮化し、呪われた間取りの象徴となりました。こうした部屋は現在もツアーで公開され、訪問者に強烈な印象を与えています。

奇妙な装飾と霊を鎮める意図

屋敷には、霊を鎮めるための奇妙な装飾が多く見られます。階段や廊下に繰り返し現れる「13」という数字、クモの巣模様の装飾、光が不規則に差し込む窓の配置など、意図的なデザインが施されているとのこと。

サラは霊媒師の助言に従い、霊を迷わせ屋敷に留めないよう設計しました。こうした装飾と間取りの意図が、屋敷の呪われた印象をさらに強めており、特に「13」は屋敷全体に散りばめられ、訪れる人に不思議な印象を残しています。

最後に

ウィンチェスターハウスは、サラの悲劇と信仰心から生まれた、迷宮のような屋敷です。行き止まりの階段や壁に通じない扉、隠し部屋など奇妙な間取りは、彼女の恐怖と霊への配慮の象徴といえます。

現在も観光名所として一般公開され、歴史的建築物としての価値と、呪われた伝説が融合した独特の魅力を体験することができます。