「叔父」と「伯父」の違いを知っていますか?読み方は同じ「おじ」ですが、実は明確な違いがあるんです。この記事では「叔父」と「伯父」の違いを解説するとともに、家系図の数え方や続柄について徹底解説します。自分の家系図や数え方を知ることで、冠婚葬祭の際や忌引きを使う際にも役立つでしょう。意外と知られていませんが基礎知識ですので、しっかり学習しておきましょう!
叔父と伯父の違いを徹底解説!
「叔父」もしくは「伯父」と書くのは、自分の両親の兄弟のことですね。「叔父」と「伯父」の違いは、自分の両親よりも年上か年下かということです。
「叔父」は両親の弟にあたる人物で「伯父」は両親の兄にあたる人物ということになります。もちろん「叔母」「伯母」も同じで、両親の妹であれば叔母、両親の姉であれば伯母と表記します。
どうして漢字が違う?
どうして「叔父」と「伯父」という違いがあるのでしょうか。これは、それぞれの兄弟をあらわす立場や役職に関係する理由があります。両親よりも年上の兄弟に使われる「伯」の字は、首長を意味します。対して、両親よりも年下の兄弟に使われる「叔」の字は、年少者を意味します。漢字に由来するもので、古代中国の習慣がもとになっています。中国・孔子に始まる教えである「儒教」から、年上の人と年下の人を別の呼び方で表現するようになったそうです。
【参考サイト:スタディサプリ】
自分より年下でも「伯父」と言う?
まれに「伯父」にあたる人が、自分よりも年下だったということがあるかもしれません。たとえばあなたが30歳で、父親は55歳。父親の姉(伯母)が57歳だとしましょう。その伯母が、27歳の男性と結婚したとすると、伯母の夫はあなたよりも年下になりますね。その場合でも、関係性としては「父親の姉の夫」となるので、呼び名は「伯父」になります。
それぞれの続柄はどう書く?
それでは「叔父」や「伯父」を含め、それぞれの続柄はどう書くのでしょうか?実は叔父や伯父の続柄は、そのまま「叔父」「伯父」と表記します。もちろん叔母・伯母もそうですね。ほかの親族の続柄は、以下のように表記しますよ。
- 祖父母のきょうだい:大伯父・大叔父・大伯母・大叔母
- 祖父母の両親:曾祖父(そうそふ)・曾祖母(そうそぼ)
- 兄の配偶者:嫂(あによめ)
- 姉の配偶者:姉婿(あねむこ)
- 弟の配偶者:義妹(ぎまい)
- 妹の配偶者:義弟(ぎてい)
意外と知らない呼び名がありますね。一見、読めない漢字もありますから、この機会にしっかり覚えておきましょう!
「叔父」「伯父」は何親等?数え方は?
「叔父」や「伯父」は、本人から見て3親等にあたります。民法725条では、以下に該当する人たちを親族と定めていますので、「叔父」や「伯父」は親族扱いとなります。
- 配偶者
- 6親等以内の血族(血縁関係にある人)
- 3親等以内の姻族(結婚により親族となった人)
例外として養子縁組をした場合にも、親族と認められ血族に含まれますよ。
数え方は、まず自分を「ゼロ」とします。そして、最も近い「両親」を「1」と数えます。世代を経るごとに数字を足していくので、両親の次の「2」は祖父母になります。そして、同じく祖父母から生まれた「叔父」や「伯父」に世代を経るので「3」になります。よって、叔父・伯父は3親等になるのです。
まとめ
「叔父」や「伯父」の違いや続柄の書き方、また家系図を見たときの数え方についても解説しました。儒教の教えで、年上の兄弟と年下の兄弟の表現を分けるようになったことが分かりましたね。両親や祖父母はなんとなく分かっても、そこから枝分かれするとややこしくなる家系図。この記事で数え方や続柄を知って、もしものときに慌てないようにしたいですね!