数多くの名湯がある北海道ですが、その中に“絶対に入ってはいけない温泉”があるのをご存じですか?その名も「有毒温泉」。北海道の有毒温泉がやばいと言われるのは、強力な火山ガスが噴き出し、野生動物さえも倒れるという“死の温泉”だからです。
この記事では、なぜ立ち入り禁止になっているのか、そして実際に現地を訪れた人の口コミを紹介します。
北海道のやばい有毒温泉はどこにある?
北海道には立ち入り禁止となっている温泉が幾つかあります。管理が難しいとされるため立ち入り禁止となってしまった温泉や落石などの可能性があるために入ることができない温泉などがあります。
その中でも、最も危険とされる北海道の有毒温泉がやばいと恐れられている温泉が存在します。
北海道の真ん中にある有毒温泉がやばい
北海道の有毒温泉がやばいと温泉好きたちにも恐れられているのは、上川郡貝川町にある温泉です。ただしここは一般的な温泉地とはまったく異なり、宿泊施設も道路も存在しません。場所は大雪山国立公園・御鉢平カルデラの底部に位置し、北海道のほぼ中央部にあります。
- 所在地:北海道上川郡上川町
- 泉質:硫化水素泉
- 宿泊施設:なし
有毒温泉へのアクセス
北海道の有毒温泉がやばいから見てみたいなんて、好奇心でいくのは本当のところおすすめはできません。命にかかわりますので、決して側に近づかずに見るとしても展望台から見るのがおすすめです。
御鉢平展望台に行くにも、ロープウェイや徒歩で2時間以上近く歩き、御御鉢平カルデラの底部をやっと眺めることができます。ちょっとフラっとみに行けるところではありませんので、しっかり準備していってくださいね。
【行程】
9月1日が雨だったので赤石川の渡渉に自信がなく、御鉢平展望台経由としました。
旭岳山頂から姿見の池、旭岳の噴煙、これから進む方向の大雪山の山々が見えました。
御鉢平は有毒温泉が流れている様子が延々見られます。
1番の苦労は裏旭のザレ場です。足を踏み出すたび石が転がる… pic.twitter.com/20bJivXiIP— 鉄 人 ふ み り ん (@tetsuzinfumirin) September 2, 2023
立ち入り禁止になった理由
立ち入り禁止になった理由は、かなり強い毒性を持つ硫化水素ガスが噴出する場所だからです。有毒温泉はその名の通り強い毒性を持ち、人間やヒグマなどの大型動物たちをも死へと追いやる危険な場所です。
噴出する硫化水素ガスは高濃度になるとわずか数分で意識を失うほど強力で、これまでにも登山客や動物が命を落とす事故が起きています。現在、御鉢平カルデラ内部は立ち入り禁止となっていますが、悪天候などで道を外れ、誤って迷い込む登山者もいるそうです。
実際に起きた死亡事故
北海道に存在する有毒温泉では、過去に複数の死亡事故が報告されています。中でも特に有名なのが、1958年7月に発生した事故で、当時この温泉を訪れていた学生二人が、噴出する硫化水素ガスを吸い込んだことにより中毒死した事例です。
その後も1960年代には、登山に訪れた人が、湯だまりに入浴した際に硫化水素ガスによる中毒で命を落とした事故が記録されています。
硫化水素中毒死
有毒温泉からは非常に強い硫化水素ガスが絶えず噴出しています。このガスを吸い込むとまず臭覚が麻痺し、涙の分泌が過剰になるなどの症状が現れます。しかしこれで済めば良いのですが、体内に硫化水素が入り込むと頭痛や吐き気、脱力感などが起こり、最悪の場合は呼吸麻痺を引き起こし死に至ります。
少量なら温泉特有の嫌な匂いで危険を察知できますが、濃度が高い場合には臭覚が完全に麻痺するため、匂いでは判断できず非常に危険です。致死率の高い中毒症状を持つため、決して近づいてはいけません。
クチコミを調査
北海道の有毒温泉がやばいと、ここを訪れた人たちが様々な感想、口コミを残していますので幾つかご紹介していきます。
大雪山国立公園の御鉢平カルデラ。地図に有毒温泉とあってドキドキ☠️♨️お鉢のスケールが大きすぎてびっくりした!間宮岳は山頂で真っ平すぎて、北海道版天空の滑走路かと思いました。 pic.twitter.com/9dZucLDBWy
— ちーこ (@cheeco_555) August 19, 2024
北海道に有毒温泉という野湯があって、ここが最高にコスパ悪くてリスク高いのでいつか行ってみたいのです
札幌から車で4時間と徒歩何日かな? pic.twitter.com/5feiEQ8nrF— Robiniki@VRC (@RobinikiVRC) June 15, 2025
やはり有毒で入ることができない温泉とわかっていながら、行ってみたいと言っている人が多かったですね。やはり、名前が「有毒温泉」というストレートに危険さを感じさせる響きなのも、思わず気になってしまう原因なのかもしれませんね。
北海道の大雪山にも有毒温泉というところがあって、ここと同じような光景なのかな?と推測
ここも見に行きたいんですよね
たぶん死ぬ(笑)— tupolev (@fetokyo) January 22, 2025
発癌性か……と言いつつも、身体に悪かろうが一度くらいはそういう温泉に入ってみたいと思うのがやっぱりマニアだなあ。北海道の有毒温泉も、機会があれば行って見たいしね。
月山のは、場所すら定かじゃないんだけど、もしこの温泉が実際に使われたら軽々日本一の食塩泉になってたよ。99g/ℓだもん
— takayuki (@TaKaYuK1110u) September 28, 2023
有毒温泉行ってみて〜と軽い感じでおすすめしつつ、良い温泉らしく行った人は帰って来ないらしいですよと怖いこと言っている人もいました。
自然の力強さを感じる
有毒温泉があり高濃度の硫化水素が発生している中、それでも生えてくる植物に感動。
温泉付近を流れる赤石川の水は飲むこともできないのに、植物が生えてくることに大自然の力強さを感じるというコメントもみられました。
危険な火山活動と、そこに根付く生命のたくましさが同居する北海道の大自然は、自然の厳しさと神秘を同時に教えてくれる場所ですね。
ガスマスクで入るつもり?
ある人が見るだけでなく、なんとか有毒温泉に入ろうとコメントされているのがありました。そのコメントには、ガスマスクをすれば有毒温泉に入ることができるのか?とされていましたが、そもそも立入禁止区域だからと突っ込まれていました。
有毒温泉の硫化水素ガスは口からの吸入のほか、皮膚からの吸収によっても中毒症状が出ますので、絶対に入るなんてことはやめましょう。
有毒温泉の口コミ心霊噂話
有毒温泉の口コミには心霊噂話もありました。ここは死亡事故もあり、ヒグマやキツネなどの野生動物もこの有毒ガスのせいで亡くなっている場所。そのせいか、夜間に白い影を見たという目撃談もあるそうです。SNSなどで噂を目にするが、特に証拠となる映像があるわけではなさそうです。ここは心霊現象が怖いというより、物理的に超危険な場所という方が怖いですね。
北海道内その他の立ち入り禁止の温泉
特に宿泊施設や温泉施設がなく、自然の中に存在する温泉の野湯。有毒温泉も野湯ですが、北海道にはここ以外にも立ち入り禁止になってしまっている野湯がありますので、ご紹介していきます。
からまつの湯
北海道標津郡中標津町にあるからまつの湯は、2022年1月に利用者が死亡する事故が発生し、立ち入り禁止となっています。お湯の温度が80度近くある浴槽に利用者が誤って落ちてしまい大火傷をして病院で治療、その後死亡が確認されています。
無料で無人のからまつの湯でしたが、地元の人たちも通うほど多くの人たちに利用されていました。管理者がいないにも関わらずいつも綺麗に整っていた温泉ですが、温度を調節するバルブが操作されていたため起きてしまった事故のようです。現在は、柵で覆われて利用することができない状態になっており立ち入り禁止となっています。
カムイワッカ湯の滝
北海道の知床にあるカムイワッカ湯の滝。2006年以降は落石などの危険があり立ち入りが制限されていました。水温が約30度、滝自体が温泉なカムイワッカ湯の滝は、現在は、一番下にある滝壺以外は立ち入り・入浴禁止となっています。
然別峡かんの温泉奥の院
鹿追町にある野湯、然別峡かんの温泉奥の院ですが、立ち入り禁止となっています。なぜ野湯が閉鎖されてしまったのか?然別峡かんの温泉のホームページには、野湯にいくまでの道に関して、数々の諸官庁から何かしらお達しがあったようで「諸官庁のご意向により立ち入り禁止」と記載がありました。
まとめ
北海道の有毒温泉は、その名の通り強い毒性を持つ硫化水素ガスが噴き出す危険な場所でした。自然の迫力と同時に、火山の力の恐ろしさを感じさせる存在です。現在も立ち入りは禁止されており、観光目的で近づくのは非常に危険です。
実際に死亡事故も起きているので、温泉に入りたいなんてことは決して思わないでくださいね。








